【社説】

    
      

~私立大学への課題~

             

 2015年の国勢調査で、日本の総人口が減少していることが明らかになった。08年のピークから一転、これから人口は減少の一途をたどることになる。

      

 18歳人口の減少はこれより以前から起こっている。1992年の205万人のピークから、近年では120万人まで減少したとされている。

      

 「18年問題」というワードを聞いたことがあるだろうか。18歳人口が18年になると大幅な減少を見せ、日本の大学、特に私立大学に大きな影響を与える問題である。

      

 大きな原因は大学数の増加だ。私立においては、短期大学からの転換が多く、4年制大学は当たり前のように存在する。すでに定員割れの私立大学は約5割と18年問題を迎える前でさえ、苦しい現状である。

      

 我が龍谷大学でもこの問題は無視することができない。この大きな問題を乗り越えるため着目しておきたい2点がある。

      

 一つは入学者状況である。私立大学にとって志願者を獲得することは存続への鍵として思いつくはずだ。

      

 本学は今年度も安定して志願者を獲得しており、前年度を上回る数字である。要因は安定した就職実績、または交通面においてよい利便性を持っていることが挙げられる。

      

 もう一つは、今後に向けた構想計画である。本学は「第5次長期計画」という長期計画を20年まで掲げている。本学の方向性、大学像、果たすべき役割などを明確に定め、学内外の多くの方々との共通認識を図り、全学が一丸となることを主とする計画だ。

      

 これが表れているのが15年だ。和顔館、図書館を新しく開設し、国際文化学部を国際学部に変更した。また農学部を瀬田学舎に創設した。これにより、深草学舎は国際色豊かで特徴ある学舎へと変わり、農学部から新しく開発された龍谷ブランドも誕生した。

      

 これら2点の果たす役割は大きい。本学のさらなる成長、発展のためにも注目していかなければならない。

      

 これからの課題として、本学は選ばれる大学にならなければならない。今後、学生が集まる大学とそうでない大学の二極化が進む。最も大切なことは、大学全入時代になり大学生の学力低下が叫ばれる中、18年問題が高等教育の場として大学がどうあるべきかを問いかけているということだ。

           
    

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