京都伏見の名水

    
      

水が生んだ歴史と文化

      
        
          
                
  • 藤森神社の不二の水

    藤森神社の不二の水

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  • 御香宮神社の御香水

    御香宮神社の御香水

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 本学深草学舎のある伏見区が日本を代表する酒どころであることは有名だろう。月桂冠や黄桜、玉乃光など多くの有名な酒蔵が存在するが、これほどまでに酒づくりが盛んになった理由は、伏見の良質な水にある。伏見は「伏水」と書かれていたほど昔から水が豊かであった。そして、現在も伏見の町の至る所に湧き水がある。そこで、伏見の名水をいくつか紹介する。

      

 藤森神社に「不二の水」と呼ばれる名水がある。「不二の水」とは「二つとないおいしい水」という意味で、武運長久、学問向上、勝運を授ける水として信仰されている。現在でも地元の人が水をくんで持ち帰る様子が見られる。

      

 次に、御香宮神社には「御香水」と呼ばれる名水が湧いている。平安時代、境内から良い香りの水が湧き出し、その水を飲むと病が治ったという。そして神社は清和天皇から「御香宮」と名を賜り、湧き出た水は「御香水」と呼ばれるようになったと言い伝えられている。御香水は環境庁の定める名水百選のひとつにも選ばれている。また、水かけ占いという水に浸すとお告げや運勢が浮かび上がる御香宮神社ならではのおみくじもある。お参りに行った際は試してほしい。

      

 続いて、長建寺の「閼伽水(あかすい)」を紹介する。長建寺は京阪中書島駅のそばにある。閼伽水とは仏に供える水のことをさし、酒どころ伏見に湧き出る良質な地下水と同じ水脈である。

      

 最後に、名神高速道路「京都南IC」の近くにある城南宮では「菊水若水」が湧き出ている。城南宮は方除けにご利益があるとされ、菊水若水は飲めば病気が治ると古くから信仰されてきた。また、城南宮の付近は、戊辰戦争の発端となった鳥羽伏見の戦いが始まった場所でもある。前将軍徳川慶喜が大阪から京都へ兵を進め、これに対し薩摩、長州藩兵は鳥羽では城南宮付近、伏見では御香宮付近に陣を構えたとされている。

      

 伏見にはこの他にも名水があり、それぞれ古くからの言い伝えや歴史が存在し、酒どころ伏見に欠かせないものになっている。今回紹介した神社仏閣の近くを訪れた際はぜひ立ち寄ってみてほしい。

           
    

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