分ちあい、共に学ぶ

    
      

障害者福祉の可能性 ふれあうことの大切さ

      
        
          
                
  • ふれあい発表会の様子

    ふれあい発表会の様子

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 12月7日、本学学友会館にて2016年度オープンカレッジふれあい大学課程(ふれあい大学)による「ふれあい大学発表会」が開催された。ふれあい大学とは本学が02年度から行っている重度の知的障害者を対象とした学習支援の取り組みである。06年に文部科学省の「特色ある大学教育支援プログラム」に、15年に障害者福祉の分野で顕著な活躍のある個人、団体を表彰する「糸賀一雄記念賞」を受賞している。ふれあい大学の受講生をふれあい生と呼び、今年度は27人が受講した。ふれあい生は短期大学部の学友と共に年15回火曜日の3講時に短期大学部の教員による授業、4講時に音楽クラスと演劇クラスに分かれての授業を受ける。このように知的障害者の人が年間を通して大学生と共に大学で学べる仕組みを取っているのは、日本で唯一である。ふれあい発表会では、ふれあい生が一年間練習してきた音楽と演劇の成果を披露した。

      

 本学短期大学部の教授である加藤博史さんに話を聞いた。加藤さんは、社会福祉法人京都光彩の会理事長、京都市障害者施設推進審議会会長などを兼任し、ふれあい大学の講義を担当している。ふれあい大学について加藤さんは「狭い世界に閉じ込められている障害を持った人が大学で学生と一緒に学ぶことにより大学が持っているパワーで知的障害者の人が変わり、学生にも良い経験になることが一番の魅力」と話す。ふれあい大学を通して、ふれあい生たちは積極性が出てきて、表情が変わるという。

      

 障害を持った子を産んだ親の中には「死んで生まれたらよかった」、「障害児の親になるなんて嫌」、「誰かにこの子をあげたい」という気持ちがあるのが現実である。加藤さんは「このような気持ちは、今年7月に相模原の障害者施設で起きた殺傷事件の犯人の思想につながる」と話す。そして、重要なことは障害者の人に慣れることだと語る。学友の中には最初ふれあい生との接し方が分からない人や障害の重さに戸惑う人、ふれあい生との授業を負担に思ったり、嫌に感じる人もいるという。しかし、これを乗り越えると、距離が縮まり、ふれあい生に励まされることなどもあると話す。

      

 学友に向けて加藤さんは「障害を持っている人も含め、社会から疎外されている人と月に一度でいいから継続して関わってほしい。生で触れ合うことが一番理解が進むし、大事なこと。面倒と思うがそれを乗り越えると関係が深まると思う。分かち合う力、助け合う力が人間で一番大事な力」と語った。

           
    

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