スポーツコラム《ハーフタイム》

~登山のすすめと注意点~

 昨今、「山ガール」や山の日制定で登山というスポーツが身近なものになりつつある。それ以前は修行など山岳信仰に基づき山に登ることが多かった。山伏の修験道、御嶽講、立山講などが有名だ。

 明治維新によって西洋の近代登山、つまりスポーツとしての登山の考え方が導入された。それが現在では中高年から、カラフルな登山ウェアの普及で若い人たちまで、老若男女が楽しむスポーツになった。登山は他のスポーツとは異なり他者と競争しない。それゆえ登山者の目的は人それぞれだ。

 自分の足で長時間歩き続けなければならないため、体力が必要になる。これはダイエットにつながるとして注目されている。また、手付かずの大自然に触れることができ、普段目にすることのできない多種多様な動植物を観察できるのだ。さらに、山は季節によって様子が変わり、同じコースであっても全く違う顔を見せる。都会の喧騒から離れ山の大自然に触れ合いリラックスすることはストレスの解消にもつながる。

 しかし、山の天候は変わりやすく侮ることができない。例え初級者向けのコースであっても、突然の雨で滑りやすくなり滑落し遭難する事故が相次ぐ。最近では、奈良県の弥山で登山中に10月9日から行方不明になっていた男性が13日ぶりに無事発見された事故があった。男性は水だけを飲み生還したという。足を痛め、身動きが取れなかったことが、体力の温存に役立ち今回の生還に繋がった。

 昨今の登山ブームで山に登る人が増えている。登山は確かに、健康に良く、自然の大きさを知ることができるスポーツだ。しかし、相手は人智を超える大自然である。登山の際は入念な準備と慎重な判断が必要になる。

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