飼い主の心構え

動物の命の重さとは

  • 京都動物愛護センター

    京都動物愛護センター

 京都市南区には京都動物愛護センターがある。しつけ教室などの動物愛護啓発事業の推進をはじめ、京都府内(京都市内も含む)で迷子及び飼主が飼養放棄した犬や猫を収容しそれらの動物の譲渡事業などを行っている。京都府と京都市が共同設置・運営している施設で、迷子になった犬猫は府保健所、市保健センターや警察で保護される。その間に飼主の元に帰っていく場合もあるが、飼主が現れない場合は愛護センターに収容されることもある。飼主が死去した時など、特別な事情で犬猫が飼えなくなった場合もセンターに収容される。

 2015年度にセンターが収容した犬の頭数は289頭で、その中で譲渡された頭数は148頭、殺処分された頭数は45頭だ。一方で猫の収容した頭数は1642頭で、202頭が譲渡、1148頭が殺処分されている。猫の方が圧倒的に多い理由はほとんどが所有者不明の野良子猫(いわゆる母親の産み落とし)で、育成が難しいほど幼若で、衰弱が著しいことが多いためだ。

 殺処分はさまざまな犬猫が収容される現状ではやむを得ない最終手段だ。獣医師が麻酔薬で安楽死処置を施している。極端な話かもしれないが、殺処分の数をゼロにするには収容された犬猫を全て譲渡するか、収容をゼロにするしか方法はない。しかし攻撃性が高く、健康状態が悪い犬猫もおり、全てを譲渡するのは非常に困難だ。また、現在の収容頭数から考えると、収容をいきなりゼロにするのも現実的ではない。

 京都動物愛護センター担当係長の池隆雄さんは、これからペットを飼おうと思っている学友に対して「自分が最後まで飼えるかどうかを見極めてほしい。そのためには、飼いたい動物の特性を知る必要がある。ペットが病気になる可能性もあるし、ワクチン接種や避妊治療をするだけでも相当なお金がかかる」と語った。安易なイメージだけでペットを飼うのではなく、さまざまな懸念事項を考慮し、時には飼わないという選択肢も必要になってくるのではないだろうか。

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