福島スタディーツアー
私たちにできることとは

  • 阿部農園

    梨の栽培を行っている阿部農園〔紙面掲載〕

 2月22日から25日、本学ボランティア・NPO活動センター主催の国内体験学習プログラム「福島スタディーツアー」に参加した。ここではその全てを紹介する事は難しいため、特に印象に残った事を紹介したい。

 2日目に、除染モデル事業を行っている福島市内の阿部農園を訪問した。阿部農園は東京電力福島第一原発事故により、栽培していた梨の木の約400本が放射能に汚染された。そこで畑の表土を5センチ剥がし山砂と入れ替える作業や、梨の木の表面の皮を1本ずつ削り、2012年3月に除染作業を終えた。放射性物質の基準値を大幅に下回っていてもさらに検査を重ね、消費者に安心して食べてもらえるように、より正確な数値を公表して販売している。梨の栽培を行っている阿部一子さんは風評被害について、「自分も当時、スーパーで売られていたタコを買うことができなかったので、福島県産の物を買うことができない気持ちは分かります。あなたの気持ちが食べたいって思えたら食べてほしいです」と語った。

 その他、初日はNPO法人うつくしまブランチの方との交流会を行い、2日目には南相馬市社会福祉協議会を訪問、また津波被害にあった沿岸部を案内してもらった。3日目にはデイさぽーと ぴーなっつの青田由幸さんに話を聞き、本宮市にある仮設住宅を訪問、最終日には県外への避難経験のある母親で構成された「はみんぐBird」の活動見学を行った。今回のツアーの報告会が4月19日本学瀬田学舎にて行われるため、時間の許す学友はぜひ聞きに来てもらいたい。 

 今回のツアーを通して、筆者は知ることの大切さに気が付いた。普段ニュースや新聞などで福島の話題を目にすることはあるが、そこから自分たちに何ができるかを考え、実際に行動に移すことは難しい。しかし、解決することの難しさに気付くこと、まずその問題を知ることこそが解決への第一歩になるのではないかと考える。そしてこれからも共に悩み、考え続けていくことが私たちにできることなのではないだろうか。

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