民泊条例可決
問題解決への第一歩

  • 各地の条例など

    民泊の現状

 昨今、外国人観光客の増加により宿泊施設の慢性的不足が問題となっている。それに伴い、空き家やマンションの空き部屋などを有料で個人が貸し出す民泊が広がっている。日本を訪れる外国人観光客にとっては一般のホテルよりも安く、現地の暮らしに触れられるなどの魅力があるようだ。しかし、宿泊料を取り、人を泊めるには自治体の許可が必要である。民泊の多くは無届であり、急増するニーズに対応が追いついていないのが現状だ。提供される宿の衛生面や安全性は信用できるのか。また、民泊に使用される物件の近隣住民とのトラブルをどう防ぐのか。本来はさまざまな規定の中で行われる宿泊業が無秩序に行われることにより、数多くの問題が挙げられる。 

 そのような中、10月27日の大阪府議会で一定のルールの下、民泊を認める全国初の条例が可決された。府内43市町村のうち、独自に保健所をもつ大阪市、堺市など六つの都市を除いた37市町村が適用範囲である。府は昨年9月議会にも同様の条例案を提出したが、施設の安全面や住民の不安などを理由に否決された。そのことを踏まえ、立ち入り調査の実施、滞在者名簿の義務化、滞在者のパスポートの確認などの条項を加え府議会に再提出し、現在に至っている。条例では大阪府が事業者を認定し、空室を7日間以上利用すること、部屋の床面積は25平方メートル以上であることなどが条件とされている。2016年4月にも施行される見通しだ。

 民泊による地域活性化は大いに期待されている。現在もホームステイ型民泊などがあり、外国人観光客と食事を共にすることや、農作業体験をしてもらうなどして友好的関係を築いているホストもいる。まだまだ可能性と課題を持つ民泊。大阪府の新しい条例が課題解決の糸口となるだろうか。

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