迫り来る人工知能の脅威
人類はどう向き合うのか

 今年は第3次AIブームといわれていることをご存知だろうか。AIとはArtificial Intelligenceの略で人工知能のことだ。新しい技術が開発されていく中で、多くの人々が人工知能に職を奪われると主張している。また、人工知能は核兵器よりも危険だとテスラモーターズのイーロン・マスクが警鐘を鳴らしており、2045年には人工知能の能力が人間を上回るシンギュラリティが訪れるといわれている。日本では14年に人工知能に関する倫理委員会が設置され、世界中で本当にシンギュラリティはやって来るのか、人類と人工知能が共存することができるのか議論されている。

 ここ一、二年のニュースでは、人工知能がプロの棋士に勝ち越したり、世界初の感情認識ロボットであるPepperが発売されたりと人工知能に関するトピックを見たことがあるという人は多いだろう。また、映画「トランセンデンス」は人の意識を機械にアップロードすることで生き返ることに成功した主人公がインターネットとつながることによって膨大な量の情報を扱い、この作品も人類の脅威へと成り得る様を描いている。

 しかし、人工知能が人類にとって危険であるという意見だけではない。人工知能は人類のような知性を獲得することができないと主張する人や人類とは別の方向性で進化すると主張する人もいる。そして、人類の計算力や記憶力は人工知能に遠く及ばないのでその部分は機械に任せて、創造的な仕事や分野に特化していくべきだという意見もある。

 未だに人工知能の開発を制限するかどうかは議論されているが、これからはアカデミックの世界で研究されるだけでなく、ビジネスにも多く活用されていくだろう。データを収集しやすい分野は今後、ますます利用が広まっていくと考えられる。人工知能が脅威だと恐れるのではなく、人工知能に何ができて何ができないのかをしっかり見極めて、うまく付き合っていくことがこれから必要になってくるのではないだろうか。

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