我聞如是〈が~も~んにょ~ぜ~〉

山形市内の中学校で女子バレーボール部の男性外部コーチが部員に対して体罰を加えていた事が昨年5月に発覚した。男性外部コーチは部活指導中、内履きシューズで部員の太ももや、ふくらはぎを叩いた。さらに部員の容姿に関する暴言を吐いていた事も分かった。校長は昨年5月下旬に外部コーチによる体罰の事実を確認したが、具体的な調査はされていなかった。また、山形市教育委員会へ口頭による報告をしたが、文書による報告をしていない。顧問教諭については体罰の可能性を認識しつつも、部員や外部コーチへ状況確認を行っていなかった。これにより山形県教育委員会は2015年4月24日、男性校長と女性顧問教諭に対して厳重注意の指導措置をしたと発表。なお、外部コーチは現在、学校から指導停止処分を受けている▼近年「体罰」は世間から厳しくとがめられている。しかし体罰問題の著しい改善は見受けられず、体罰が原因で深く心に傷を負う者や自ら命を絶つケースが多い。過去にも大阪市立桜宮高校のバスケットボール部の主将が顧問による体罰を苦に自殺をしたという事件も記憶に新しい▼無論、学校教育に携わる者が皆、体罰を行うわけではない。体罰を用いず生徒と真剣に向き合う教師もいる。しかし遺憾な事にそうでない教師もいることが現状だ。その結果が昨今の体罰問題である▼体罰容認派の言い分として、しばしば「愛のムチ」というせりふをよく耳にする。「愛のムチ」とは自己中心的な言葉であり、被害者である生徒の気持ちを一切考慮していない。そもそも、このような教師は体罰を行使する事で生徒が心身ともに成長するといった偏った考え方を持っているのではないか。なぜ体罰という一方的かつ他者の気持ちを考えようとしない指導法が生徒の成長を促すと考えるのだろうか▼体罰問題は学校側の対応も重要視される。しかし、このような教育論が抜本的に改善されない限り、これからも体罰はやまないのではないだろうか。

ご案内

×印をクリックすると画面が閉じます。

シェア

龍谷大学新聞社トップページ 過去記事一覧 第613号(2015年6月号)