我聞如是

近年、若者の投票率は年々低下している。総務省は、昨年の12月に行われた第47回衆議院議員総選挙の投票率が、20歳代が32・58パーセント、30歳代が42・09パーセントと発表した。また、2013年7月に行われた第23回参議院議員通常選挙では、20歳代が33・37パーセント、30歳代が43・78パーセントという投票率が発表され、いずれの選挙でも他の年代と比べて低い投票率にとどまっている。政府による若者層への選挙啓発が必要だ▼そこで国会に提出されたのが「公職選挙法改正案」だ。これは従来のように選挙権を20歳から認めるのではなく、18歳から投票の権利を認めるというものだ。つまり、高校三年生より選挙権を持つ▼与野党6党などは3月5日、公職選挙法改正案を衆院に再提出し、早くて16年夏の参院選からの選挙権年齢の引き下げを目指している。実現すれば1945年に25歳以上から現在の20歳以上に変更されて以来、70年ぶりとなる。18歳の選挙権は海外から見ても珍しいことではなく、アメリカやフランス、ドイツなどの先進国をはじめ、世界のほとんどの国では既に採用されている▼引き下げの対象は、衆議院選挙と参議院選挙などの国政選挙や知事、市区町村長などの地方自治体の首長と議会の選挙で、これにより、有権者はおよそ240万人増えることになる。若者の投票率が芳しくない現在、こうした改正案はどのような影響を及ぼすのだろうか。政治への関心が高まると同時に、イメージだけで議員が決まってしまうのではないかという声もある。時事問題や選挙投票は複雑で難しく、若者には敬遠されがちだ。他人事だと思わず、自身の意見をしっかり持ち、責任ある一票を投じてほしい。

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龍谷大学新聞社トップページ 過去発行紙一覧 第612号(2015年4月号)